退屈なチャンスを。

アイドルヲタク兼社会人の推しごとについて。Twitter:@927chan

KAT-TUNについて、私の思うところ。


11月24日。私は19時にテレビの前にいるために仕事を早々に切り上げ、楽しみだな楽しみだなと言いながら夕飯の準備をしていた。生放送の番組が始まったら、やれ伊野尾くんが可愛いだの48グループが可愛いだのと言いながら、Twitterで仲良くヲタ友達と盛り上がっていた。そしてKAT-TUNがネクストゲートに到着し、わたしは嬉しさのあまりキターーーーーーーと叫んでいた(Twitter上で)

私はSMAPKAT-TUNKis-My-Ft2という系譜のジャニヲタなので、どちらかといえば飯島班寄りである。だからベストアーティストはKAT-TUNが一番の見所であった。元々赤西仁くんのファンでKAT-TUNを応援していた私は、2010年に彼がグループからいなくなったあとはゆるめのKAT-TUNファンであったが、しかしジュリー班の他グループの中では圧倒的にKAT-TUNが好きだった。ジャニヲタは基本的には個人を好きになり、その後グループを好きになるのが一般的な流れだと思っているので、私がKAT-TUNを好きになったのも赤西くんからグループ全体へ、という感じだった。そして個人が好きだとその人がいなくなったらグループに興味はわかなくなるのかと思っていたのだが、KAT-TUNはそれでも私を惹き付ける何かを持っていた。なのでずっとKAT-TUNが好きだった。

だけど、赤西くんがいないKAT-TUNを受け止めることは全くできなかった。今だにロクーンが最高だと思っているし、赤西くんのことを悪くいうファンの人を見ると悲しくなる。でも私はKAT-TUNがずっと好きで、KAT-TUNをずっと応援してきた。形がいくら変わっても、そこに積み重ねてきた歴史は誰にも奪えない。

赤西くんのときは、何年も兆候があったし、いざ本人がその決断をしたことをジャニーさんが発表したときも、ものすごく悲しかったけど、でもそれが彼のためになるなら、と思って涙を流したのを覚えている。2週間くらいずっとメソメソしていた。当時まだ学生で本当によかったなと今にしてみれば思う。色んな友達から、何故か私の安否を確認する連絡が届いたり、ちゃかしてきた奴もいた。正直ぶっとばすぞと思っていた。

でもしょうがない。時間は進む。進んであれからもう5年経つけど、私はまだ完全に消化できてはいない。

前に進むきっかけをくれたのはKis-My-Ft2だった。ここ何ヵ月間かで急速にキスマイにはまったわたしは、世界一大好きなDVDである「Brake the Records」を何度も見ていた。でもここに映っているキスマイには限界があるので、何か他のDVDを買おうと思った。その時に選んだのが、「NO MORE PAIN」だった。ずっとずっと辛すぎて見れなかった5人のコンサート映像。それを萌えながら再生できるまでに至ったのは、キスマイのおかげだった。でも、やっぱりまだ完全には受け止めきれてない。

ベストアーティスト放送の前日、私は冬コミに出すアイドル推し増し推進本の打ち合わせをしていた。そこでKAT-TUNの10周年イヤーが事務所から軽視されているのではないか、という話をしていた。だってなにも発表がないのだ。そこで私は「でもKAT-TUNのことだからさ、10周年の節目に解散しまーす!とか言ってきそう。男性アイドルっていつまで続けられるんだろうね。それをメンバーも考えてそうだなー。」なんて冗談を言っていた。それが翌日、冗談じゃなくなってしまってた。

ジャニーズ事務所の歴史の中で、少なくともわたしが記憶にあるSMAP以降のグループでは、まず本人の口からグループを抜ける、ジャニーズ事務所を退所するとファンに向かって発言したのを見たことがなかった。それに、来春までという猶予がある形での脱退というのも衝撃だった。Twitterのタイムラインが「えっ」で埋まったあの瞬間を私は多分一生忘れないと思う。そのときに思い出したのが、赤西くんが脱退した5年前のことだった。

私は田口担ではない一人のKAT-TUNファンのジャニヲタとして、今まで結婚など絶対にしてくれるなと思っていたけど、今回の件があって「脱退するくらいなら結婚でもなんでもしてくれればよかった」と感じたのがとても意外だった。以前48グループヲタの友人に「女性アイドルは卒業して引退されるともう何をしているか、生きて楽しい生活を送れているのかもわからなくなる。それが辛い」と言われたことがあって、今やっとその気持ちを理解できたような気がしている。目の前さらいなくなってしまうことほど辛いことは、世の中には存在しなかった。

田口くんが辞めることに、私は理由は求めていない。それは田口くんが脱退発表直後のパフォーマンスで、悲しいくらい最高だったから。これは私が48グループでよく目にしている「アイドルとしてすべてをやりとげたと感じている人の清々しさ」と同じだと感じてしまったから。理由が何かあったとしても、田口くんは職業アイドルとして自分のなかで満足いく結果を得られたんだろう、もしくは折り合いをつけたんだろう、と思ったら、もう何も言えなかった。

確かに悲しい。死ぬほど寂しい。でも、アラサーになった今、田口くんの気持ちも痛いほど分かる。人生の分岐点なんだろう。ただこれは田口くんと同年代で同じキャリアを積んできたKAT-TUNの他のメンバーにも全く同じことが言えるわけで、まだここでこの問題は終わりではないんだろうなとも感じている。



2015年の年末は、きっとこのことをずっと考えながら過ごすんだろう。答えは出ない。これは人生に対する問題だから。ずっともやもやしつづけてやるぜ。私はKAT-TUNと一緒に、もやもやしつづけてやるからな。